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近世イングランドにみる企業の社会的責任前史

シェイクスピアやデフォーの生きた近世イギリス ―― そこに生きた人々も、現代の我々と同じように、民間ビジネスの社会的責任に強い関心を抱いていました。しかしビジネスを通した社会や国家への貢献は一筋縄ではいかないものでした。そうした社会貢献のスローガンは、どのように実現され、時に濫用され、また、政治家、劇作家、出版業界、その読者である市民は、ビジネスの社会貢献の不履行(や不正)に対しどのような反応をみせたのでしょうか。企業の社会的責任の前史に初めて光を当てる『Taming Capitalism before its Triumph: Distrust, Pubic Service, and ‘Projecting’ in Early Modern England』は、イングランド経済史・経営史(1550-1750年)の研究者の山本浩司(東京大学大学院経済学研究科講師)による最新の著述です。

  • 近世イングランドの「経済改良」の文化が、社会貢献の約束によって彩られていただけではなく、そうした約束への強い不信感に染まっていたことを明らかにしています。
  • ビジネスプロジェクトや起業活動の発展史を、国家の台頭(state-formation)、重商主義、財政・金融革命といった、近世史を彩る歴史的展開のなかに位置づけ論じています。
  • これまで政治史、地域史、議会史、科学史で用いられるのが常だった史料群を(新しい経営史研究を模索する立場から)読み解き、具体的なプロジェクトのケース・スタディを提供しています。
  • 黎明期の資本主義を制御・コントロールしたのは市場の原理だけではなく、変わりゆく経済状況下における無数の人々による不断の介入でした。本書はその無数の「見える手」(visible hands)の歴史をあぶりだした初めての研究であり、アダム・スミスと彼の賛同者たちが顧みなかった知られざる史実といえるものです。
  • 歴史研究者のみならず、ビジネスと社会の未来を考える専門家、アナリスト、起業家、ビジネス・パーソンなどに多くの示唆を与える一冊です。

10月6日(土)には本書をテーマに東京大学経済学研究科小島ホールでのシンポジウムも予定されています。

(2018年6月18日)

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