OXFORD UNIVERSITY PRESS

Oxford World's Classics

Oxford World's Classics

Oxford World's Classics (OWC)は、誰もが知る有名な物語から一般読者にはなじみの薄い隠れた名作まで、古典や文芸作品の数々を100年以上に渡り提供し続けているオックスフォード大学出版局を代表する叢書です。

現在メソポタミア神話から20世紀小説の名著まで、約770タイトルを刊行しており、各作品に相応しい専門家を校訂者に迎え、原典に解題、注釈、年代記、関係書目を付して紹介しています。必要に応じ、地図や用語集、索引、図版等の付録をつけているほか、読者に最新の研究動向を踏まえた作品理解を促すべく、定期的な新刊の追加や、既刊タイトルの改版を行っています。

OWC 取扱タイトル一覧

Introducing Oxford World's Classics, bringing readers closer to the world's greatest literature.



OWC News

デフォーのペストの記憶

新型コロナウイルスの感染拡大と世界的流行が続いています。私たちの多くはこのパンデミックを異常な事態で未曽有のできごとのように看做しています。しかし、歴史を振り返れば人類がこうした危機に直面するのは初めてのことではないのは明らかです。なにしろ感染症ほど人口減少をもたらしたものは他にないのです。

トゥキディデスからボッカチオ、そしてカミュまで、疫病を背景とする歴史書や小説には現状と重なり合う部分も多く、私たちに教訓を与えてくれます。18ヶ月間で10万人を死亡させた1665年の「ロンドンの大疫病」における腺ペストの流行を描いたダニエル・デフォーのオートフィクション『A Journal of the Plague Year(ペストの記憶)』(1722年)は、デフォーの著作の中でも正当に評価されていない名著だといえるかもしれません。実際の流行から約50年を経て出版された本作は、一次資料ではありません。しかし、多くの事象、逸話、統計を通し、ウイルスによる破壊的な被害が生々しく綴られています。そこで355年前にロンドン市民が示した反応は、今日の話かと思うほど酷似しています。新型コロナウイルスと共存を模索する私たちが、未曽有のことのように感じていることが実はそうではないことを知り、過去の経験から得た知見を活用する上で、示唆に富んだ一冊です。

(2020年6月17日更新)

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Bestsellers---2020年1月1日から6月30日までの日本国内販売実績に基づいています。

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