OXFORD UNIVERSITY PRESS

Oxford World's Classics

Oxford World's Classics

Oxford World's Classics (OWC)は、誰もが知る有名な物語から一般読者にはなじみの薄い隠れた名作まで、古典や文芸作品の数々を100年以上に渡り提供し続けているオックスフォード大学出版局を代表する叢書です。

現在メソポタミア神話から20世紀小説の名著まで、約770タイトルを刊行しており、各作品に相応しい専門家を校訂者に迎え、原典に解題、注釈、年代記、関係書目を付して紹介しています。必要に応じ、地図や用語集、索引、図版等の付録をつけているほか、読者に最新の研究動向を踏まえた作品理解を促すべく、定期的な新刊の追加や、既刊タイトルの改版を行っています。

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Introducing Oxford World's Classics, bringing readers closer to the world's greatest literature.



OWC News(2017年7月4日更新)

ハミルトン

早いもので、夏がやってきました。もう夏休みを過ごす場所や、時間をとってゆっくり読みたい本はお決まりですか?決まっていなければ、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコあたりはいかがでしょう。この夏、これら3都市では話題のミュージカル『ハミルトン』を、秋からのロンドン公演や、来春から開始予定の全米ツアーに先行して鑑賞することができるからです。

英領西インド諸島からの移民で、ジョージ・ワシントンの右腕として独立戦争に従軍し、新しい合衆国の初代財務長官になった男、アレクサンダー・ハミルトン(1755-1804年)の物語にヒップホップやジャズ、ブルース、ラップ、R&Bなどを巧みに融合してミュージカルに仕立てたのは才能あふれる若手脚本家でミュージシャンのリン=マニュエル・ミランダ。初演は2015年のニューヨークで、建国の英雄たちを意図的に非白人に演じさせ、今日のアメリカ社会を投影することに成功し、昨年のトニー賞ではミュージカル作品賞を含む11部門を制覇、ほかにもグラミー賞やピュリッツァー賞まで受賞し、絶賛上演中の作品です。

このミュージカルで関心が高まる前まで、ハミルトンと言われて多くの人が思い浮かべたのは米ドル$10の紙幣に刷られた初代財務長官の肖像でしょうか。確かにハミルトンはジョージ・ワシントン政権における経済政策の立案に尽力した人物です。しかしそれだけではなく、フィラデルフィア憲法制定会議の発案者、合衆国憲法の起草者であると同時に、後の第4代大統領のジェームズ・マディソン、連邦最高裁初代長官のジョン・ジェイと協力して批准を推進するために書かれた論文『ザ・フェデラリスト』の主執筆者でもありました。85編中、51編をハミルトンが執筆した『ザ・フェデラリスト』は、民主主義の政治理論を著したものの中で比類のない解説とされており、私たちが知る今日の米国とはハミルトンが引いた設計図の上に成り立つものとの見方もできるのです。
Oxford World’s Classicsでお読みいただける The Federalist (『フェデラリスト』論文)では、ローレンス・ゴールドマン教授(オックスフォード大学)による憲法の起草に至るまでの歴史的背景、執筆者たちの心理的・哲学的根拠、そして西洋の政治思想史の中での位置付けなどの解説が収録されています。この機会にぜひ、政治学の古典的名著に触れてみてはいかがでしょうか。

 


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Bestsellers---2016年1月1日から6月30日までの日本国内販売実績に基いています。

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