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公立小学校における外国語教育 ~ 4つの主な傾向

オックスフォード大学出版局日本支社は、2015年夏より、滋賀県大津市教育委員会と協力し同市の小学校で行われる外国語活動に教材や教員研修を提供しています。この記事では、教員研修を担当する弊社のティーチャートレーナーRob Peacockが、公立小学校における英語教育の4つの傾向についてお伝えします。

 

投稿者:Rob Peacock  (2017/1/10)  
classroom

公立学校での英語教育は多くの点において重要な変革の時を迎え、その傾向は特に小学校で顕著に表れています。オックスフォード大学出版局日本支社では、2015年の夏より、ある自治体の教育委員会と協力し、その地域の小学校で行われる外国語活動のために教材の提供や教員研修を行っています。こうした画期的な事業に参画し、授業見学やワークショップを通して、私は、今後の日本の教育現場に強いインパクトを与えることになるであろう新しい傾向に触れることができました。ここでは、その中でも特に重要と考えられる4つの側面についてお話しします。

1: 中学年、低学年への外国語指導の拡大

現在の学習指導要領では、小学校の外国語活動は5、6年生が対象とされていますが、新たな指導要領では3、4年生まで前倒しされることになっています。私たちが協力している自治体では、全ての学年で弊社のベストセラー教材Let's Goシリーズを1コマ45分の授業で用いています。5、6年生は週に1回、1年生から4年生は月に1回コマ授業があります。早期教育における学習体験は、その後の成長期の外国語学習に対する意欲に影響をおよぼすため、初等教育においてはポジティブな環境作りがことさら重要となります。

2: 担任教師とALTのチームティーチング

コマ授業は、担任の教師とアシスタントのALTとで行われます。弊社が協力している自治体の教育委員会では、担任がALTとのチームティーチングを効果的に行うことを重要視しています。そのため、私たちは担任の教師がイニシアチブをとって授業を行うための研修を行っています。複数の学校から参加していただく集合研修や、授業見学も併せて行う学校単位の研修など、様々な形式で実施することで、自治体全域のすべての先生方に受講していただけるよう工夫しています。その結果、「かつては英語の授業はすべてALTに任せていたが、今では自信を持ってクラスをリードしている」といった報告を多くの先生方から受けるようになりました。

3:モジュール授業による学習時間の増加

多くの教育委員会では、授業前の朝の時間や昼休みなどを利用した短時間のモジュール授業を導入しています。私たちが協力している自治体の小学校では、10分間のモジュール授業を週3回行っています。弊社が推奨するモジュール授業には3つのパターンがあります。1.Oxford Reading Treeを使ったインタラクティブな読み聞かせ授業、2.Jazz Chantsを使った歌やチャンツの授業、3.Let's Goの教師用・生徒用カードを使ったゲームを取り入れた授業。こうしたモジュール授業を追加することによって、子供たちが英語に触れたり、英語でコミュニケーションを図る練習をしたりする機会が増え、さらに英語学習の楽しさも伝えることができるようになるのです。

4:楽しいアクティビティを通じて養うコミュニケーション能力の重視

現在の学習指導要領では、外国語活動を行う目標として、①外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませ、②言語や文化について体験的に理解を深めるとともに、③積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る、の3点を掲げています。弊社が協力する地域の英語の授業では、ゲーム、歌、プロジェクト、インタラクティブな読み聞かせなどを取り入れ、これらの目標に含まれる重要な要素を満たすよう工夫しています。そして、先生方はさまざまな工夫をして楽しく学習できるゲームなどを導入しています。あるクラスで私が見たアクティビティは、友だちを紹介するフレーズ(Let's Go レベル1 ユニット3の"This is my friend, ~.")を練習するものでした。クラスの担任教師が、あらかじめピカチューやふなっしーなどいろいろな人気キャラクターのマスクを用意していました。児童はペアになり、1人がお面をかぶります。そして別のペアを見つけては、"This is my friend, Funassyi."と言ってお面をかぶった友達を紹介するのです。子供たちは大喜びでこのアクティビティを行っていました。そして、"Let's meet Pikachu next."などと楽しそうに話していました。このアクティビティがあまりに楽しかったようで、子供たちは英語をとても自然に使っていました。

今後も早期段階での外国語習得に多くの力が注がれていくのであれば、好ましい結果が望めると思います。我が子により早い段階での英語教育を、と願う保護者の意向により民間の英語学校に通う生徒の数が増え、その最初のクラスでは、ゼロからのスタートではなく学校で習ったフレーズを復習するところから始まるかもしれません。全体としては、学習意欲の向上や、外国語学習や外国の文化について学ぶことに対し積極的な態度を示す子供の増加が見込まれるでしょう。

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Everybody Up Way! Part 1:
  Linked Language Learning―教室と世界を結ぶ言語学習「6つのアイデア」

Everybody Up第2版の出版を記念して、著者のパトリック・ジャクソン氏が、言語学習を様々な活動と関連付ける「Linked Language Learning」について寄稿してくださいました。Linked Language Learningは、Everybody Upシリーズの根幹をなすコンセプトであり、多くの先生方の支持を得る理由にもなっています。

 

投稿者:Patrick Jackson  (2017/1/10)  
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私は今アイルランドに住み、仕事もここでしています。家の近くにニューグランジと呼ばれる場所があります。5000年以上の歴史を持つ、石と土でできた巨大な古墳です。昼が最も短くなる冬至の朝、日の出の光が細長い通路に射し込み内部の小部屋を照らす瞬間を見ようと、多くの人がこの場所を訪れます。

この特別な瞬間、私は英語指導の現場がどうあるべきかをいつも考えます。子供たちは教室の壁を越えたもっと広い世界と結ばれなければならない、光が外から中へ差し込むようにしなければならない、と私は思います。そうすれば、教室は光が輝き出す場所になり、決して忘れることのない楽しい場所になり、そして、そこに来ることができた幸運な子供たちに勇気と力を与える場所となるのです。それこそが私たちが願う教室の姿です。

最近の幼い子供たちは、かなり長い時間を教室の中で過ごしています。しかも、不自然なほど長時間じっと座っていることが多い。学校が終わると家に帰る前に他の教室でまた多くの時間を過ごす子供も少なくありません。家に帰ってもまた勉強という子もたくさんいるでしょう。こうした子供たちは、何をやってもすぐ飽きてしまい、やる気を失いがちです。授業に参加する気もなくし、学習プロセスの全てが嫌になり、スイッチを切ってしまうのです。この競争の激しい組織化した環境の中で、私たちのように児童を指導する立場の人間として最も難しいのは、彼らがどうしたら燃え尽きずに、また簡単にあきらめずに学習を続けることができるか、その方法を見つけることです。悲しいことですが、それが現実です。

どうすれば、魅力的で、子供たちが楽しみに来てくれるような、そして心が浮きたつようなレッスンを作り上げることができるでしょうか。どうしたら、子供たちのやる気を促し、気持ちを奮い立たせることができるのでしょうか。生徒たちの意欲を呼び覚ますための最良の方法は、どうすれば教室と外の広い世界とをつなぐことができるか、それを考えることだと私は信じています。それが、Everybody Upが完成するまでの支えとなった信念なのです。

ここでは、その具体的なアイデアをいくつかご紹介しましょう。

#1 先生が行うShow and Tell

教師が何かちょっとおもしろいものを教室に持って来ると、子供たちはとても興味を持ってくれます。持って来るものは、教師自身に思い入れがあるものであれば何でも構いません。私が子供の頃、ある先生が古い銀のスプーンを教室に持って来て、それについてじっくり話してくれたことがありました。35年も前の話ですが、そのスプーンのことは今でもよく覚えています。こうしたことが生徒自身の興味や情熱を周りと共有することにつながっていくのです。

#2 Snail Mail(カタツムリのようにのんびりした郵便)

今日では、誰もが当たり前のようにインターネットを使って簡単に世界中の人とコミュニケーションをとっています。ですが、メールよりもっともっと楽しいのは、どこか他の国の教室から送られてきた、ちょっとした食べ物やシールの入った昔ながらの小包です。外国から送られてきた絵ハガキなども、子供たちはほんとうに嬉しそうに受け取っています。海外の教室との交流はとても簡単にできますし、生徒たちにもよい刺激になります。ぜひepals.comというウェブサイトを見てください。きっと海外の教室と交流を希望している相手が見つかるはずです。私自身は、自分と気の合う世界中の教師たちとつながる方法としてすでに何年もこれを利用していて、とてもうまく活用できています。

#3 教室を「グローバル本部」にしよう

教室を「世界とつながるグローバル本部」のように飾ってみましょう。掲示スペースは生徒が作ったプロジェクト作品を展示するのに最適な場所です。また、壁のあちこちに世界中のいろいろな場所のポスターを貼ってもよいでしょう。こういった掲示物や資料は各国大使館や観光局などに問い合わせると、教師向け印刷物として快く送ってくれます。
※日本国内の大使館や観光局によっては、ポスターなどの請求に応じていない機関もあります。予めご確認の上、ご自身の責任においてご請求ください。尚、ポスター請求などに係るトラブルについて、弊社は一切の責任を負いかねますので予めご了承ください。

#4 「インターナショナル・デー」の開催

インターナショナル・デーの開催を計画してみましょう。生徒たちは一人一人、またはペアである国について調べ、それを発表します。保護者の協力が得られるのであれば、それらの国に関連した食べ物を少し用意してもらえるかもしれません。生徒には国旗を描かせたり、その国の言葉をいくつかフレーズで覚えさせたりしてもよいでしょう。このような活動は、みんなで楽しむこともでき、さらに国際的な物の見方を養うのにも役立ちます。

#5 ビデオやパワーポイントで自分たちの町を紹介しよう

自分たちの住んでいる町や村について英語版のビデオを作成させて、インターネットを通じてそれを他のクラスと共有してみましょう。生徒たちは楽しんで取り組みます。パワーポイントを使う方法もあります。町の中のおもしろい場所をいくつか写真に撮って英語でキャプションをつけただけのものを流してもいいですし、本格的に生徒にパワーポイントを使ってプレゼンテーションさせてもいいでしょう。これは自分たちの身の回りの場所を「英語版」にしてしまうというとても面白い方法です。

#6 English Huntingに出かけよう

教室以外の場所にあるいろいろな英語を探させてみましょう。これを行うだけで、生徒は英語が教室の中だけではなく、いろいろなところで使われていることを認識できます。携帯機器を持ち歩ける年齢なら、英語狩りをして、獲物を教室に持って来てもらってもいいでしょう。

今回ご紹介したアクティビティは、教室と外の広い世界を結ぶための数あるアイデアの中の一部にすぎません。教師として気持ちが入り込めば、どんどんアイデアは湧き出てきます。そして、一旦Linked Language Learning Teacherになったら、あとは前進あるのみです!一つ一つのプロジェクトも、毎年行っているうちにそれが英語授業の伝統になることもあります。新入生に前年度の生徒が作った作品を見せるのもよいでしょう。こうしたアクティビティは、子供たちが積極的にレッスンに参加し、英語を学ぶ目的を強く自覚するために最も適した方法だと私は確信しています。また、生徒たちにとって忘れられない学習の機会と体験を与える方法としてもベストです。しかしなにより、もっとも大切なのは、そのどれもが生徒たちにとって楽しいアクティビティであるということなのです。

Everybody Up!

パトリック


 

Everybody Upの共著者であるパトリック・ジャクソン氏。本連載Everybody Up Wayでは、児童英語教材Everybody Upの魅力やその背景にある著者・指導者としての思いを綴っている。

 

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Everybody Up Way! Part 2: CLIL is Easy! CLILは難しくありません!

 

投稿者:Patrick Jackson  (2017/2/2)  
patrick jackson

最近、CLIL(内容言語統合型学習/クリル:Content Language Integrated Learning)が注目されています。CLILとは、他教科の内容を学びながら言語学習を行う外国語指導法です。これを聞いて戸惑う先生方もいらっしゃるでしょう。何かとても難しいもののように感じられるからかもしれません。しかし実は、CLILはとても簡単で楽しい指導法です。生徒たちはCLILを取り入れた授業が大好きです。CLILによって、生徒たちは教室の壁を越えて外の世界とつながることができるのです。

Hard CLIL(ハード・クリル)やSoft CLIL(ソフト・クリル)という言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、あまり難しく考える必要はありません。Everybody Upの各ユニットのレッスン4には、毎回Soft CLILが取り入れられています。このレッスンでは、英語学習と他教科を結びつけながら必要となる語彙や文法を学び、あわせて既習の言語を活用していきます。

Everybody Upには、理科、図画工作、社会、算数、保健などさまざまな科目を取り上げたCLILレッスンがあります。CLILレッスンは各ユニットのクライマックスと言ってもよいでしょう。生徒たちはユニットを通して積み上げてきた言語を実際の文脈の中で活用することになります。それは生徒たちにとって、とても楽しい体験となるのです。なぜなら自分が英語を話していると実感できるのですから。

私がEverybody UpのCLILレッスンの中で一番気に入っているのは「Dinosaurs」です。それはレベル4ユニット5のCLILレッスンで、恐竜たちが美しいイラストで描かれています。生徒たちはまず、feather、 tail、 claw、 wingといった動物の体の部位をあらわす語彙を学びます。次に、かつてどんな恐竜が存在していたのか、それらが何を餌としていたのか、体長はどのくらいか、どんな行動をしていたのかなどを学習します。本レッスンを通して、「Microraptor(ミクロラプトル)」といったカッコいい恐竜の名前だって覚えられますよ!そして最後に、生徒たちは自分の家で飼っているペットについて話し合い、実際の文脈の中で学習した言語を使う練習をします。

さて、本記事をお読みいただいた先生方には、指導経験や自信の有無に関わらず、CLILがそれほど難しい指導法ではないことがおわかりいただけたのではないでしょうか。CLILは言語指導法のひとつにすぎません。この指導法において最も大切なのは、生徒たちが興味を持てるような生きた文脈の中で英語を使うことができるということなのです。

それがEverybody Upを支える理念でもあるのです!

 

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Everybody Up Way! Part 3: 歌の持つ力

 

投稿者:Patrick Jackson  (2017/3/2)  
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私は今、北京でのEverybody Upのプレゼンテーションを終えて帰って来たところです。まずそこでの出来事を少しお話ししましょう。それは私のトークが始まる直前のことでした。母親とともに会場に来ていたフィオーナという7歳の女の子が私の所に来て、歌を歌ってもいいかと尋ねました。もちろん私は喜んでそこに跪き、フィオーナが歌う映画『サウンド・オブ・ミュージック』の「エーデルワイス(Edelweiss)」にじっと耳を傾けました。すると、彼女の歌声に思わず涙が右頬を伝いました。この時私の心の琴線に触れたのは、彼女の美しい歌声やこの歌を上手に歌えるようになるまで積み重ねたであろう努力、そして私のために歌ってくれたという優しい心だったことは確かですが、同時に私は何かもっと他のものも感じていたのです。

「エーデルワイス」は私が赤ん坊の頃に母がよく歌ってくれた歌でした。その頃からはずいぶんと長い年月が経ちましたが、実はフィオーナの歌声を聴いた瞬間、赤ん坊の頃と同じような感覚が蘇えったのです。彼女の歌声が私の奥深くにある何かと結びつき、私の心は揺り動かされました。

このことをフィオーナの母親に話すと、彼女はフィオーナが赤ちゃんの時によく「ユー・アー・マイ・サンシャイン(You Are My Sunshine)」を歌っていたと言いました。それを聞き、今度は左頬を涙が伝いました。なぜなら、その歌は私の2人の子供たちが赤ん坊だった頃、私がいつも歌い聞かせていた曲だったからです。この二つの偶然について話すと、私のプレゼンテーションに参加していた300人の先生方は皆一様に驚きました。その後、私たちはこの2曲を2回ずつ一緒に歌い、会場は涙に包まれました。歌は心と深く結びつく力を持っています。私たちの心はともに歌うことで一つになったのです。

Everybody Upにおいても、歌は重要な意味を持っています。作曲を担当した方々の中には、グラミー賞を受賞したジュリー・ゴールドさんがいます。彼女は「世界中の子供たちが楽しく英語を学ぶための歌を作曲できるなんてラッキーだわ」と言ってくれました。ゴールドさんに曲を手掛けていただけた私たちこそラッキーです。またありがたいことに、Super Simple Songsでおなじみのデヴォン・タガードさんとトロイ・マクドナルドさんにも作曲に携わっていただきました。お二人は「子供たちが自信を持って英語を学べるような歌を作るのが大好き」なのだそうです。さらに、もう一人とても興味深い活動をしている方がいます。病院で音楽や笑いによって子供たちの心を癒す仕事をしているアイリーン・ワイスさんです。「子供たちの気分が晴れるような歌を作るのが好き」とワイスさんは言います。そして最後に、忘れてはならないのがレッド・グラマーさんです。グラマーさんは、Everybody Upに収録されている「I Like Chicken!」のようなとても元気で楽しい曲を手掛ける作曲家です。本書の共著者キャシー・カンパとチャック・ビリナも、ソングライター、パフォーマーとしても精力的に活動しています。

Everybody Upは、まさに鳴り物入りで発刊されました。そして、本書の宣伝活動も兼ねて開催されたGlobal Sing-Alongというコンテストでは、子供たちがEverybody Upに収録されている歌を歌うことによって、世界中の学校が歌を通じてつながることができました。子供たちが歌う姿は美しく感動的でしたし、英語学習にも役立ったようです。それこそ歌の持つ力と言えるでしょう。

歌はEverybody Upにとって欠かせない要素なのです!

 

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Everybody Up Way! Part 4: 見た目良ければ学び良し

 

投稿者:Patrick Jackson  (2017/4/6)  
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教材のデザインは学びに影響を与えるか?

児童英語に関して言えば、答えは「間違いなく大いに影響する」です。なぜなら他の年齢層の学習者に比べ、子供は目の前に見えているものを頼りにするからです。貧弱なデザインや見た目がつまらない教材を与えると、退屈そうな反応が返ってきます。教師がその教材の価値を重んじていなければ、生徒たちも軽く扱うでしょう。Everybody Upの制作中、私たちが最も優先したことの一つはデザインでした。デザインの良さが効果的な学習を促すとわかっていたからです。

私たちが目にしている世界は、色で成り立っています。動物たちが森の中で果物を探すときのように、私たちは色によって何かに気づいたり物事を選択したりしています。上質な紙を用い、高品質な印刷を施された教材は、子供たちの学習に大きな違いを生み出します。それは、子供たちがどのように情報を得て、いかに自然な流れで学習するかに関わる重要な部分なのです。

ページ内のレイアウトも、レッスンの流れを決める重要な一部分です。これまで何を学び、そしてこれから何を学ぶのか、という流れが分かりやすいものが好ましいと思います。これも学習方法に関わる重要な点だからです。Everybody Upのページは、現在の形になるまでに何通りものレイアウトが試されました。私たちは、わかりやすく、一貫性があり、学習の楽しさが伝わるデザインを追求しました。

レッスンを始める際に欠かせないのは、外の世界へとつながるような写真です。良い写真は主題をいきいきと引き立たせます。多くの写真を掲載しているEverybody UpのCLILレッスンのページがその良い例です。また、語彙の導入部にも、出来る限り多くの高品質なイメージ画を掲載しています。その方が生徒たちの記憶に残りやすいからです。

子供が実際にアクティビティを行っている写真は、見た目にも楽しく、また生徒たちの学習意欲を高めます。こうした写真は、子供たちにスタジオで実演してもらい撮影しました。これらの写真を見れば、生徒たちもEverybody Upの内容を身近に感じられることでしょう。そして、毎回のレッスンの終わりには、写真の子供(Everybody Upフレンド)が生徒たちに向かって質問する箇所があります。ここでは実生活で活かせる会話のモデルを示しています。

物語や登場人物を表すイラストが適切であれば、内容を理解しやすくなります。Everybody Upの各ユニットのレッスン3には、毎回ストーリーが登場します。ここでは、文脈における語彙の使い方を学習するとともに、「親切にする」「友達と仲良くする」「公平な行いをする」など16種類の道徳観について学びます。それぞれのストーリーは美しいイラストとともに展開するため、話の流れを理解しながら楽しく読み進めることができます。また、ロールプレイにもイラストが添えられており、学習効果を高めるのに役立っています。

デザインにおいては、その他にも次々に新しいことが追加されています。歌やお話にアニメーションが加えられ、Everybody Upのコンテンツがより充実しました。これについては私たちも最近まで実現するとは思ってもいませんでした。実写を用いたドキュメンタリー風のビデオやポスターも登場し、実効性のある指導やインタラクティブな授業作りがこれまで以上に容易に行えるようになりました。また、ウェブサイトや新設されたオンライン・プレイを活用すれば、生徒の家庭学習の機会も増えるでしょう。このように学習をサポートするツールが揃ったことに心が躍ります。

あるときオックスフォード大学出版局のデザイナーの一人が、「キャンディみたいな本が作りたい」と言っていました。他のどの年齢層の学習者とも異なり、子供は視覚的に学習します。その年齢が低ければ低いほど、視覚的要素は重要になってくるのです。

Everybody Upは視覚的な魅力も満載なのです!

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Everybody Up Way! Part 5
パーソナライゼーション~自ら考え状況に合わせて表現することは最も大切な「P」

 

投稿者:Patrick Jackson  (2017/5/9)  
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祖母がよく言っていました。「もし人と話していて会話が滞ってしまったら、その人自身について話してもらいなさい」。これで大抵はうまく行きます。自分のことについて語るのが好きな人は多いですし、そういう話題なら話す内容にも事欠かないのではないでしょうか。これはどの言語にも言えることですが、“What about you?”ほど便利な表現はありません。

子供の英語学習にも同じことが言えるでしょう。Everybody Upでは、プレゼンテーション、会話練習や表現に加え、状況にあわせて自ら考えて発話する活動にも特に力を入れています。実際、このコースがたくさんの先生方に支持されている理由の一つはそこにある、と私たちは考えています。

私たちはどの子にも自己表現する機会を与えたい、と思っています。自分の人生の物語を英語で伝えられるようになって欲しいのです。それはただ楽しくて子供たちの興味を惹くだけではなく、言語を学ぶための大きな手助けとなるのです。生徒一人ひとりの人生は一つとして同じものはなく、われわれ教師にとっては指導に活かせる情報の宝庫です。どの子にもそれぞれの人生の物語があり、それを話す機会が与えられると子供たちは皆喜びます。

自分が好きな物や嫌いな物のこと、飼っているペットのこと、趣味のことなどについて発表し合ううちに、子供たちの中にもっと英語で話したいという気持ちが膨らんできます。そして自分たちの人生や世界において英語が果たす役割がわかったとき、自信が芽生えるのです。さらに、自ら考えて表現する活動は、生徒同士、そして生徒と教師の絆を深めてくれます。それは「相手のことを知る」過程と言えるでしょう。

Everybody Upには、子供たちの写真が豊富に使われています。それがいきいきとしたページ作りに活かされており、また表紙の特徴にもなっています。この子供たちはEverybody Upフレンズと呼ばれ、学習内容を自己表現に活かす練習においては特に大きな役割を担っています。Everybody Upフレンズには、各レベルの学習者の年齢層を想定しそれに合った年齢の子供たちが起用されており、また人種も様々です。Everybody Upが全世界を対象としたコースブックだからです。

このEverybody Up フレンズはテキストの随所に登場し、毎回のレッスンの終了時に学習者に直接語りかけます。例えば、“I like chicken. What about you?”、“What places do you clean up?”、“When do you eat breakfast”など、質問はシンプルなものばかりです。私のお気に入りの質問は、恐竜をテーマにしたCLILレッスンの最後に問いかけられる “Do you have a pet? Does it have claws?”という質問です。この質問を目にするといつも、私が飼っている犬の小さく尖った爪を思い出します。

Everybody Up第2版では、各レベルのテキストに4つのプロジェクトが追加されました。これは、生徒たちに学習内容を自らに置き換えて発話・表現するための機会を与えるためのものです。もちろん、各プロジェクトは活発なコミュニケーションを促すクリエイティブなアクティビティが基になっています。たとえばレベル1には、生徒たちが「All About Me」という本を作るプロジェクトがあります。レベル4には、自分が想像する夢の島の地図を描き、そこで何をして過ごすのかを考えさせる、という楽しいプロジェクトもあります。このように自らの考えを伝え合う機会を積み重ねることによって、生徒たちはより大きな満足感を得ることができ、自信を持って英語を話せるようになります。

これもEverybody Upの大きな特徴の一つなのです。

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Project Packs

(2018/3/27)  
classroom

子どもたちのコミュニケーションスキルや批判的思考力を養うためのプロジェクトワーク素材を無料でご提供。アクティビティシートと対応する音声がセットになっているため、すぐにでも授業に取り入れられます。ダウンロードしてぜひご利用ください。

Portraits: Activity sheets (PDF) and audio (MP3) -15MB
Maps and Symbols: Activity sheets (PDF) and audio (MP3) – 21MB

質の高い教師トレーニング――私の授業を変えたIIEECコース

寄稿者:服部紀子 (2018/8/2)  
Noriko Hattori

寄稿者について
子供向け英語教室English Factory(名古屋市)の代表を務める服部紀子氏は、公立小学校でも英語指導に従事しています。2015年にIIEEC – Oxford University Press 児童英語教師トレーニング 認定コースを受講して以来、IIEEC大阪のStudy Group Meeting に定期的に参加。Model Action Talk(MAT)メソッドのスキルアッププログラムも受講し、さらなる指導力の強化に取り組んでいます。


みなさんは、4歳児に"What's this? It's a/an__."をどのように教えますか? 私は2015年にIIEEC-OUP 児童英語教師トレーニング認定コースを受講し、最善の方法を見つけました。英語を学ぶ日本人の子供の大半は、1週間にたった1時間のレッスンしか受けていません。 彼らは、教室以外に英語を練習する機会はあまりないのです。このコースは、そのような状況にある中で、みなさんが最少の時間で効果的に英語を教えることを可能にする手助けになるでしょう。

IIEEC-OUP 児童英語教師トレーニング認定コースとの出会い

このコースは6つのワークショップ(12のモジュール)で構成され、各ワークショップには「レクチャー」と「スキル演習」があります。スキル演習では、効果的な絵カードの持ち方、語彙、答えと質問を結びつけての指導方法が紹介されます。 私は、ワークショップを通して、Model Action Talk(MAT)メソッドの使い方を学びました。 MATメソッドは系統的、計画的に子供に英語を教えるために考案された指導法で、聞く・話す・読む・書く、4つの技能においてすぐに成果を出すことができます。

授業における指導の効果

私は、このコースを受講してから、生徒が積極的に英語で話すようになったので驚きました。 4歳男児は、「水筒」は英語で何というのか知りたく、自分の水筒を指差して "What's this?"と聞いてくれました。7歳男児は、教室の中にある備品を指しながら、"What's this?"、"What's that?"と繰り返し聞いてくれました。5歳男児は、ジェスチャーすることをがんばったので「腕が疲れた」と私に訴えてきましたが、彼の表情はとても明るかったです。 9歳男児は、鉛筆を忘れて "I want to borrow a pencil." と言いました。彼は、以前、ある会話表現の中で「want to」を学び、また別の機会に "May I borrow a pencil?" を学びました。彼は、二つの知っていることを合わせて、自分で正しい文章を創り上げました。生徒たちは、これまで以上に活気に満ちて、創造的になっています。「生きた英語」(Living English)つまり、自然のスピード、リズム、イントネーション、正確な発音を、本当に楽しく学んでいます。私は、指導に集中することでより効果を感じ、より多くの達成感を得ています。生徒が、自分たちの英語力が向上することで充実感を味わうだけでなく、わたし自身も講師として、子供の成長を喜ぶ親のような気持ちを味わっています。

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IIEECコースをお薦めする理由

楽しくユニークなMATメソッドによって、子供たちは難しいことでもすばやく容易に学ぶことができるようになります。そんなMATメソッドを学べるこのコースは、みなさんにとって目から鱗の体験になると思います。生徒たちは、ジェスチャーを使って、正しいスピードとリズムの自然な発話を身につけます。また、発話しながら、特別な方法で読み書きを学びます。このコースは、生徒が聞こえてくる英語に自然に反応できるようになり、物事に対し積極的かつ興味を持ちながら流暢な英語を話せるようになるための指導法を習得することができますので、すべての講師、または英語講師になりたい方に受講をお勧めします。
 

 

記事英文 

・IIEEC-OUP 児童英語教師トレーニング 認定コース 2018 の詳細はこちら

 

Hopscotch Activity Sample

(2018/9/3)  
classroom

「石けり遊び」を通して体を使って学ぶ

体を動かしながら何かを学ぶというのは、子どもたちにとってごく自然のことです。話せるようになる前の子どもも、指示を耳で聞き取り、それに沿って動作を行うことで物事を覚えて行きます。ここでは、Oxford Basics for Childrenシリーズの『Listen and Do』より、教室で使える「石けり遊び」を用いたアクティビティを紹介します。

Hopscotch アクティビティシート (PDF) 100KB

イベントレポート―Let's Go第5版出版記念パーティー

寄稿者:Oxford University Press, Japan (2018/11/2)  

 
去る10月9日(火)・10日(水)、東京と大阪にてLet's Go第5版の出版記念パーティを開催し、多くの先生方にお越しいただきました。当日は、新版のご紹介や楽しいグループアクティビティ、Let’s Goトリビアクイズを行ったほか、共著者によるトークセッションではLet’s Go誕生秘話も披露。ご参加者には軽食やお飲物をお楽しみいただき、和やかな会は盛況のうちに幕を閉じました。ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

Let's Go第5版では、フォニックスの基礎から学べる初学者向けレベルを新設。定評ある教授法とシラバスはそのままに、コース全体を通して「Can-do」アクティビティやアニメーション動画、新しいリーディング素材などを加え、これまで以上に充実した内容で先生方と学習者をサポートします。詳細を見る

また、無料でアクセスできる生徒用ウェブサイト「Online Play」も開設。全レッスンの音声と動画のほか、生徒の学習をサポートする楽しいゲームやアクティビティも満載です。Online Playにアクセスする
 

※この動画の視聴には、次のブラウザのご利用をお勧めします:Google Chrome、Safari、FireFox

 

イベントレポート ― Oxford Day 2018

寄稿者:Oxford University Press, Japan (2018/11/2)  

 
今年のOxford Day は、これまでにない規模での開催となりました。全国各地よりご参集いただきました教育関係者の皆様に、心よりお礼を申し上げます。マイケル・スワン氏、キャサリン・ウォルター氏をはじめとする国内外の専門家らを交え、知見の共有や交流が活発に行われた当日の様子をご紹介します。

弊社は年間を通じて、様々なイベントを企画しています。今後開催予定のイベント・セミナーについては、こちらのページでご確認いただけます。イベント会場にて、皆様にお目にかかれるのをスタッフ一同楽しみにしております。

※この動画の視聴には、次のブラウザのご利用をお勧めします:Google Chrome、Safari、FireFox