哲学は進歩するのか、他とは全く異質な学問なのか。哲学が抱える問題に新鮮かつ刺激的なアプローチで取り組みます。哲学的思考の実例から、その方法論を説明することで、思考を明晰化し、明確に語ることを旨とする学問の独特さを解きほぐします。また、哲学の方法論が理論に頼らねばならない理由、想像的な思考実験、他の学問で用いられる尺度との比較を説明し、哲学の論理的厳格さはその説明能力を向上させるものであると指摘しま ... 続きを読む

元来キリスト教支配下の中世ヨーロッパの都市制度の下、法律により他の住民から隔離されたユダヤ人居住区を指したゲットー。ナチス・ドイツが復活させたほか、1920年代から今日まで米国のアフリカ系アメリカ人の居住区、それ以外ではマイノリティや貧困層の密集居住地がそう呼ばれています。複雑に折り重なり対照的な意味合い包含する「ゲットー」を考察すべく、500年の歴史を振り返り、さまざまな時代と地域のゲットーを取 ... 続きを読む

主に英語圏、仏語圏、先住民から成る移民の国カナダは、さまざまな民族・人種で構成されています。二言語併用政策、多文化主義、連邦制を布き、多様性を尊重する公正な社会を具現する施策を講じることで、独自の文化形成に成功しています。氷河期にこの地に先住民が定住を始めたところから今日に至るまでの歴史、英国との歴史的関係性や隣接する米国との近年の関係、地理的条件、人為的気候変化に環境政策まで、北米大陸の北半を占 ... 続きを読む

都市の健全な発展と秩序ある整備を目的とする都市計画が抱える課題は、しばしば何世代にもわたり形を変え存在し続けてきた問題の延長線上に位置づけられます。「街路配置」「交通渋滞と分散化」「郊外化への対応」「旧市街地の保存と再生」「自然発生的に成立する都市」「都市と地方」「社会階級と民族性」「災害と復興力」の8つのテーマのもとに都市計画の運営と発展の経緯を概括します。また、それが今日の都市創造にどのような ... 続きを読む

心的外傷後ストレス障害（PTSD）とは何なのでしょうか。どのような人が発症するのでしょうか。トラウマになるような出来事の後でPTSDを発症する人ばかりではなく、しない人もいるのでしょうか。トラウマが子どもに与える特有の影響、外傷性ストレス障害に効果的な治療法は？ 本書は心的外傷ストレスに関する国際的に著名な専門家のバーバラ・ロスバウムとシーラ・ラウチによるもので、誤解や思い込みの多いPTSDに関 ... 続きを読む

映画の初期には音声のない映像だけの時代がありました。たった数分の世界初の映画群から熟成期の名作、庶民が楽しんだニッケルオデオンの劇場から大映画館、どたばた喜劇から前衛作品…サイレント時代が誇る豊かな芸術性と多様性を一望します。黎明期を振りかえると見えてくるのは、新しい文化産業の原点のみならず、今日に脈々と受け継がれる想像力や革新の伝統です。主な作品や製作者にも言及しつつ、動画技術が開発された189 ... 続きを読む

Provides an accessible introduction to white privilege and race politics in historical context Addresses common misconceptions about privilege Written by a leading scholar of the far right     Th ... 続きを読む

私たちは地域や言語、時代区分により細分化できる社会・文化領域を数千年に亘ってひとまとめに「マヤ文明」としています。地域ごとに民族や地域言語の異なる無数の小都市が分立するような社会ながら、マヤ人は石造建築の技術を持って都市を建設し、複雑な農業を行い、高い芸術性を持って文字・書記体系を高度に発達させ、暦や数学、天体観測などの知識を書き記しました。マヤ人の自己同一性、政治機構あるいは政治風土と呼べるもの ... 続きを読む

Shows the court at work by focusing on the people and traditions of the institution Written by Pulitzer Prize-winning New York Times Supreme Court reporter Includes new writing on the court's shif ... 続きを読む

過激化するテロの問題は、2001年9月11日の忘れがたい同時多発テロを契機にニュースと政治の最前線に躍り出ました。ジョージ・W・ブッシュが「なぜ彼らは我々を憎むのか」と問うたのは有名ですが、この演説は何百万人もの米国人が感じた混乱、怒り、恐怖を代弁すると同時に、政治化された言説をつくりだしました。 それ以来、私たちは数々の攻撃や脅威を経験し、国際テロをテレビやコンピュータ画面で遠くから眺めてきま ... 続きを読む