自伝とは「自画像」とも「自己演出」とも解釈できるものですが、最も人気のある著述形式のひとつといえます。本書では回想録、日誌、書簡、日記、随筆など、類似するその他の形式とも比較しながら自伝とは何かを考えます。そこ綴られる告白、改宗、証言、愛や理想の探究、旅…ここに時や記憶、そしてアイデンティティはどのように関わってくるのでしょうか。著者の意識をはじめ、心理分析と自伝との関係、フィクションと自伝がどう ... 続きを読む

教皇レオ3世によるカール大帝の戴冠から、ナポレオンの勢力下で1806年に崩壊するまで、神聖ローマ帝国の輪郭を描きます。カロリング帝国の分裂で皇帝位が東フランク王国に継承されたことで、事実上のドイツ王位に移行し、16世紀までに「ドイツ民族の神聖ローマ帝国」となりました。欧州での出来事に翻弄され続けたその歴史と法伝統は、現ドイツ語圏の土台となっています。1000年にわたり続いた神聖ローマ帝国の政治機構 ... 続きを読む

Original essays by leading food historians and leading scholars of Japanese history, literature, and anthropology Examines the role of Japanese foods in regional, national, and international iden ... 続きを読む

2010年の世界銀行の調査によれば、12億人もが国際貧困ライン（1日1.25ドル）以下の収入で暮らしています。貧困はなぜ撲滅できないのでしょうか。人は皆、社会、政治、経済、教育、技術環境がもたらす不確実性にさらされています。貧困を決定づけるのはリスクに対する脆弱性であり、それはどこでどのような家族のもとに生まれたか、それは平時か戦時中か、水と衛生は確保できたか、性別、教育機会の有無に大きく左右され ... 続きを読む

地質学研究に影響を与えた主な発見から下位分野にまで目を配る概説書です。地球を地質学的を分析しながら、関連するテクトニクス、地球物理学、火成岩・変成岩岩石学、地球化学にも触れ、放射性年代測定法で岩石の年令をどのように測定するのかについて説明します。石油や天然ガスなどの地下資源を見つけ出すのに果たす役割、環境保全の文脈から都市構造や埋め立て用地や、気候変動との関係についても考察し、火星の地質研究などの ... 続きを読む

私たちの毎日には人口知能（AI）が溢れています。さらに、生物学や心理学、言語学者らの記憶や学習、言語プロセスなどの解明にAIが果たした役割は計り知れません。一方で、「人工知能」という概念は、心や知性といった人の特質や生物としての人間の特殊性に関わる哲学的論争を巻き起こしてきました。その哲学的・技術的課題を概観し、AIが人よりも高い知能や創造性だけでなく意識を宿し得るのかや、また、そうした研究が気づ ... 続きを読む

This volume brings together all of Aristotle's psychological works along with ancient testimony concerning lost works for the first time in over eighty years A new consistent English translation ... 続きを読む

「技術革新」と翻訳・紹介されたことで誤解があるようですが、イノベーションとは人や組織、そして社会に幅広い変革をもたらす新しいアイディアや、価値の創造を表す概念です。では、どのような背景や導入過程を経て大きな変革に至るのでしょうか。過去150年間の歴史を遡ってイノベーションを振り返り、私たちがそれをどう理解してきたかを探るとともに、近年発達の著しいAIのような新しい技術が、今後労働や雇用にどのような ... 続きを読む

Written in an efficient and compact style, covering a broad range of material in a direct and pedagogically approachable manner. Focuses on the molecular biology of cells as a unifying theme, wit ... 続きを読む

ダーウィンが提唱して以来、私たちはどのように性淘汰に対する理解を進めてきたのでしょうか。生物が繁殖のために行う投資や交配様式の変異、異性間闘争、性的二形の起源などを検討し、雌は本当に美的根拠だけで雄を選択するのかや、異なる種でどのような異性間闘争があるかを論じます。また、性淘汰の理論モデルはヒトに当てはめることができるのか、という難問にも挑みます。    Discus ... 続きを読む